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【院長ブログ】急な発熱!早めの受診が治療のカギ
「ついさっきまで元気だったのに、急に熱が出てきてしまった」「風邪のような症状はないのに発熱している」などの経験はありませんか?
原因がわからない急な発熱は、思いがけない病気のサインかもしれません。今回は、急な発熱があった時の原因や対処法についてのお話です。
発熱のメカニズムとは?
普段、私たちの体は体温調節機能によってコントロールされています。しかし、体内に細菌やウイルスが侵入してしまった場合、体の熱を上げることで増殖を抑えることができます。また、免疫系の細胞は通常よりも体温が高い方が活動しやすいため、熱が高くなるということは、なんらかのウイルスや細菌が体に侵入しているというサインなのです。
日常生活から考えられる主な原因
炎症や膿など
体は何かしらの有害な刺激を受けた時、体の防御反応として炎症反応を起こすことがあります。全身症状として発熱が起こり、炎症部分に原因菌が増殖して、「化膿性」の炎症が起こると膿が溜まるため、さらに高熱が出ます。
ウイルスや細菌などへの感染
ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入すると、病原体の毒素が原因となって体温が上昇します。また、体内の病原体を排除しようとして免疫が活発に活動し、高熱になります。
主な疾患
急な発熱が起こる疾患は、細菌やウイルスへの感染が原因となることが多いですが、主に次のような疾患が原因といわれています。
インフルエンザ
インフルエンザウイルスの感染によって起こります。急に発熱して39度前後まで熱が上がるだけでなく、筋肉痛や関節痛といった全身症状に加えて風邪症状が現れます。また、熱が40度を超えることもあります。
おたふく風邪
おたふく風邪は、耳の痛み(ムンプスウィルスによる感染)から始まり、高熱や食欲不振などが現れます。まれに難聴や脳炎などが合併症で起こる可能性がありますので、注意しましょう。多くの発症は15歳以下で起こり、春から夏が多いといわれています。
肺炎
肺にウイルスや細菌が侵入し、炎症を起こします。風邪が悪化したり症状を放置していることが原因の一つで、高熱が1週間以上続きます。また、呼吸が苦しくなったり咳や痰などの痛みなどもあり、高齢者が二次感染として発症することが多いようです。
早めの受診が重要です
急な高熱は、「様子見」することなくすぐに受診するようにしましょう。また、自分の平熱を知っておくことで、いつもよりもどれだけ違うのかも理解できるようにすると良いでしょう。