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【院長ブログ】てんかんについて(原因と症状)
てんかんは100人1人の割合で発症する病気です。
突然に意識を失うこともあるてんかん発作を繰り返し起こす病気ですが、その原因や症状は人により違います。またどの年齢層でも発病する可能性があります。
そこで今回は“てんかんについて(原因と症状)”についてお伝えします。
てんかんとは?
世界保健機関(WHO)では、てんかんは脳の慢性的な疾患で、脳の神経細胞に発生する突然の激しい電気的な興奮が繰り返される発作を特徴とし、様々な臨床的症状や検査での異常値がみられる病気と定義されています。
てんかんとは、脳の神経細胞の活動が過剰になることによって繰り返しおこる(てんかん発作という)発作が引き起こされる病気です。てんかんは、あらゆる年齢でも発症しますが、特に小児や高齢者での発症が多いです。統計的には患者数は1000人に5〜8人といわれており身近によくある病気です。診断には発作の際の症状に加えて、脳波やMRIなどの画像検査が役立ちます。血管障害や腫瘍、形成異常などの脳の障害による場合や遺伝による場合がありますが、原因がはっきりしない場合もあります。
てんかんの症状について
てんかん発作の症状は、発作の活動が脳のどの部分で起きているのかまたどのように広がるのかで全く異なります。
てんかん発作は全般発作と焦点発作の2種類に分けられます。
全般発作とは脳の全体が一気におこる発作のことで、焦点発作とは脳の一部から生じる発作のことです。さらに焦点発作がそのまま脳全体に広がる発作もあります。発作症状の代表的なものは次のようなものです。
- 意識がなくなり手足が硬くなった後ガクガクと全身がけいれんする発作
- 意識が数秒~数十数秒ほど途切れる
- 意識が朦朧とし、手を動かしたり、口をくちゃくちゃと動かしたりする
- 手、足、肩などがピクッと動く
- 頭が一瞬前へ倒れるとともに、両手が上に上がる
- 体の一部(例えば右腕)に力が入る。そのまま全身に広がることもある
- 体の一部に異常な感覚を感じる
- お腹の中で込み上げてくる感じがする、急に動悸がするなどの自律神経の症状
- 初めて経験したことが以前にも経験したように感じられる(デジャブ)
- 恐怖感、ものが歪んで見える